2024年12月22日ホーチミン市メトロ開業(か?):やっと動き出す未来の交通網

2024年12月22日ホーチミン市初の地下鉄1号線ベンタイン・スオイティエン線が、ついに運行を開始すると発表 。この「ホーチミン市メトロ」は、2012年に建設が始まりましたが、予定から予定へ、そしてまた予定へと変更が重なり、ようやくお目見えすることになりました。地元の交通問題の救世主として期待されているこのメトロ。本当に今度こそ開業するのか?2024年ベトナムの物価調査 | ③交通費・外食価格・娯楽編 も参考にご覧ください。

「ホーチミン市 メトロ」が開業までに要した時間

日本政府・日本企業が全面的に協力し、初の日本鉄道輸出事業として話題になり始めたのは2011年。当時の計画では2017年に完成、2018年には運行開始とされていました。しかし、2014年には「ちょっと予定を見直します」と完工時期を2019年、運行開始を2020年に延期。そして、2020年にはさらに「2021年末かな・・・」と。その後も遅れが続き、ようやくホーチミン市メトロ1号線地図が完成することとなりました。

1号線ベンタイン・スオイティエン線の特徴

全長: 約19.7キロメートル
1号線は、ホーチミン市中心部のベンタイン市場からスオイティエン駅までを結ぶ。

駅数: 14駅
この路線には、高架駅11か所と地下駅3か所が設けられており、市内の主要なエリアをカバー。

手頃な料金と便利なチケット体系

乗車券価格は非常に良心的。距離により値段が変わり、片道6,000〜20,000VND(約36〜118円)。月間パスは300,000VND(約1777円)、この月間パス、学生は半額で購入可能です。他にも、1日パスや3日間パスの販売を予定しています。さらに、高齢者や障がい者は無料で利用可能。地元住民だけでなく、観光客も利用しやすい設計となっています。気になるのは、ライドシェア「Grab」とどのくらいの差額があるのか。例えば、平日帰宅ラッシュ時に、ベンタイン駅からスオイティエンバスターミナル駅で検索したところ、バイクで104,000VND (約610円) 車195,000VND (約1156円)と、メトロがかなりお得な結果に。ただ、時刻表や運行本数などの詳細は未だ発表されていないので、所要時間がどのくらいになるのかが気になるところ。

乗客数と運行目標

1号線は、毎日約4万人の乗客を見込んでいます。都市部と郊外を結ぶ路線として、通勤や観光の利便性を大幅に向上させることが期待されています。また、商業運転開始から30日間は、無料チケットが配布される予定です。これにより、初期段階での利用者増加と公共交通への移行が促進されると見られています。バイク文化が根付いたホーチミン市で、メトロがどれだけ浸透するかが見どころです。

建設の背景とパートナーシップ

ホーチミン市メトロの建設には、国際的な協力が不可欠でした。プロジェクトは、ベトナム国営ゼネコンと日本の住友商事を含む共同事業体によって進められました。また、車両や設備は日立製作所が供給し、5年間の車両保守契約も結んでいます。1号線の完成は、ホーチミン市の交通システムにおける重要な一歩であり、今後予定されている他の路線の建設に向けた基盤となるでしょう。

今後の展望

ホーチミン市メトロは、1号線だけでなく、最終的に8路線、全長176キロメートルにわたる広範なネットワークを構築する計画です。今後はタンソンニャット国際空港や、ロンタイン国際空港(2026年9月開業予定)の接続が予定されており、さらなる利便性の向上が見込まれています。聞くだけでも、かなり壮大な計画となっておりますが、今回の1号線の開業が成功すれば、その他の路線の進行にも弾みがつく、はず。

Thảo Điền(タオディエン) 駅 2024年12月9日

まとめ

ホーチミン市メトロは、都市交通の新しい時代を切り開くプロジェクトです。1号線の開業により、効率的で持続可能な移動手段を提供し、地域の住民や観光客にとってより魅力的な都市となるでしょう。次にホーチミン市を訪れる際は、このメトロを利用し、新しい都市交通をぜひ体験してみてください!

参考
HCMC METRO FACEBOOK
VnExpress:HCMC’s first metro line to open on Dec 22
東洋経済ONLINE:日本支援「ホーチミンメトロ」いまだ開業しない謎

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

当ウェブサイトでは、サイトの利便性向上を目的に、クッキーを使用しております。詳細はクッキーポリシーをご覧ください。 また、サイト利用を継続することにより、クッキーの使用に同意するものとします。