最新!ベトナムで2024年に人気のモバイルアプリTOP5

ベトナムの経済成長とデジタル化の進展は著しく、これに伴いモバイルアプリ市場も急速に拡大しています。これから更にアプリ市場の規模と重要性が増し、多くの人々にとって不可欠なツールとなるでしょう。本記事では、ベトナムのアプリ市場の現状、2024年アプリランキングをご紹介します。前回ご紹介した「【Facebook?TIKTOK?】ベトナムでのSNSトレンド最新版」と合わせてご覧ください。

ベトナムのアプリ市場の現状

市場規模と成長率
最新の統計データによると、ベトナムのモバイルアプリ市場は急速に成長しており、その成長率はアジア地域内でも特に高いとされています。ドイツの市場調査会社スタティスタ(Statista)が発表した2022年4月時点におけるスマートフォン普及率の国別ランキングで、ベトナムは63.1%となり、日本(63.2%)に次ぐ世界トップ10にランクイン。なお、ベトナムのスマホ利用者数は6137万人となっています。


主なプレーヤーと競争環境
ベトナム市場では、Zalo、Shopee、Grabなどの主要プレーヤーが競争を繰り広げています。これらの企業は、ユーザーエクスペリエンスの向上と機能の充実を図るため、継続的にアプリのアップデートと新機能の追加を行っています。

2024年のベトナムで注目されるアプリのカテゴリー

ソーシャルメディアアプリ
ベトナムでは、ZaloやFacebookが圧倒的な人気を誇っています。これらのアプリは、友人や家族とのコミュニケーションを円滑にするだけでなく、ビジネス用途でも広く利用されています。Zaloは、ベトナム発のSNSで、特にベトナムに縁のない方にはあまり知られていないかもしれませんが、2012年にリリースされました。2023年の時点で、アクティブユーザーは7500万人に達し、国の総人口の75%に相当する人々が利用しています。Facebookがビジネス目的で広く使われているのに対し、Zaloはより個人的な利用に特化しており、日常での支払い、交通予約、光熱費やインターネット料金の支払いなど、日常生活に密接に関わる機能も提供しているため、多くの人にとって欠かせないアプリです。


eコマースアプリ
ShopeeとLazadaは、ベトナムのeコマース市場で主要な役割を果たしています。両アプリは特に広範囲な商品カテゴリを提供しており、家電からファッション、食品まで、さまざまなニーズに応えています。また、これらのプラットフォームはユーザーにとって非常に使いやすいインターフェースを備えており、多様な決済オプションを提供しています。これには、クレジットカード、デビットカード、現地でのキャッシュオンデリバリー、そしてモバイルウォレットが含まれます。

統計によると、2023年の時点でShopeeはベトナムのeコマース市場における最大のシェアを持ち、月間アクティブユーザー数は数百万人に達しています。Lazadaは1番の競合企業であり、アリババグループの支援を受けています。これらのプラットフォームは、継続的なマーケティング活動と定期的なプロモーションイベントを通じて、ユーザーベースを拡大し続けています。特に、年間を通じた大型セールイベントは、顧客の関心を引きつけ、購入率を高める効果があります。これらの戦略により、ShopeeとLazadaはベトナムでのオンラインショッピング市場を引っ張って行ってます。


金融・フィンテックアプリ
MomoとZaloPayは、ベトナムで最も成功しているフィンテックアプリの一部です。これらのプラットフォームは、キャッシュレス取引の普及に大きく貢献しており、消費者にとって送金、支払い、さらには投資機能までをシームレスに提供しています。

具体的には、Momoは2023年にはユーザー数が2000万人を超えるなど、急速に拡大しています。このアプリは、モバイルウォレット、個人間送金(P2P)、公共料金の支払い、オンラインショッピング、そして近年ではデジタル銀行サービスを提供することにより、多角的な金融ソリューションを市場に提供しています。

ZaloPayは、Zaloのチャットアプリをベースに展開しているため、既存の大規模なユーザーベースを活用し、迅速に市場シェアを拡大しています。ZaloPayは、即時決済、公共料金支払い、クレジットカードの管理、さらにはさまざまなプロモーションとキャッシュバックオファーを通じて、利用者に魅力的な金融体験を提供しています。

これらのアプリは、革新的な技術とユーザーフレンドリーなインターフェースを活用し、ベトナムの金融市場においてキャッシュレス化を推進し、デジタル経済の成長を支える重要な要素となっています。ベトナム政府もこの動きを支持し、デジタル経済の推進と金融包摂の促進に向けた政策を積極的に進めています。


エンターテインメント・ゲームアプリ
PUBG MobileやFree Fireなどのモバイルゲームは、ベトナムの若者を中心に人気があります。また、SpotifyやYouTubeなどのエンターテインメントアプリも広く利用されています。

2024年アプリランキングの詳細

2024年にベトナムで人気を集めるアプリのランキングは以下の通り。
使用時間を元に順位づけされています。

1位 Zalo
ベトナムIT企業「VNG」が開発したモバイルメッセージアプリ。日本で例えると「LINE」と同じようなもの。特徴は特定のトピックに関するグループチャット機能があるなど、コミュニケーション性を全面に出しており、ビジネス面でも活用されています。

2位 Facebook
世界最大SNSプラットフォーム。日本では利用者が少ない傾向ですが、ベトナムでは圧倒的人気。芸能人やインフルエンサーも数多く活躍しています。

3位 Messenger
インスタントメッセージサービス。ビジネス面でも活用されており、店舗への問い合わせや予約などもレスポンスが早く便利。

4位 Youtube
おなじみの世界最大の動画共有プラットフォーム。

5位 TikTok
若年層に大人気の動画に特化したSNSサービス。ベトナムでは、TikTok Shopが急激に発展しており、ユーザー数は全ECサイトランキングの2位に位置しています。

ベトナムのアプリ市場の未来

ベトナムのアプリ市場は、急速な経済成長とデジタル化の進展に伴い、今後も大きな成長が期待されています。AIと機械学習は、ユーザー体験をパーソナライズしアプリの機能を最適化するために活用され、ブロックチェーン技術は特にフィンテックアプリにおいて重要な役割を果たし、取引の透明性とセキュリティを向上させます。5Gネットワークの普及とIoTとの連携により、スマートホームやスマートシティ関連のアプリの需要が増加すると予測され、エンタープライズアプリケーションは業務効率化やデータ管理、リモートワークの支援に不可欠な要素となります。政府の支援や投資の増加により、スタートアップエコシステムも強化され、新興企業が革新的なアプリを開発する機会が増えています。国際的なパートナーシップを通じて技術力や市場知識を共有し、グローバルな競争力を強化する動きも進んでおり、特に米国や日本の企業がベトナムのスタートアップに投資し、共同開発プロジェクトを進めるケースが増加しています。

まとめ

ベトナムのアプリ市場は、技術革新とデジタル化の波に乗って、今後も大きな成長が期待されます。AIやブロックチェーン、5Gといった先進技術の導入により、ユーザー体験が向上し、より高度なアプリケーションが開発されるでしょう。ビジネスマンにとっても、これらのトレンドを把握し、適切なアプリを活用することが、業務効率化や新たなビジネスチャンスの発見につながるのではないでしょうか。

参考:Q&Me Vietnam mobile app popularity 2024

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